非上場株式の新評価法は、もう決まったのか
2026年9月21日時点で確認した国税庁の公表資料では、取引相場のない株式の評価方法の見直しが議論されています。9月16日の第6回資料も検討論点を示したものであり、そこで示された案を、そのまま現在の申告に使える確定した評価方法として扱うことはできません。
ニュースを読んだ際は、公表日、会議での提案、正式に公表された通達、適用時期を分けて確認しましょう。検討の進展は国税庁の会議資料や議事要旨で確認できます。この記事も上記の確認日時点の整理です。
残余利益方式など、何が議論されているのか
第6回資料には、残余利益方式で用いる利益や加算期間、特定の評価会社の扱いなどが検討事項として挙げられています。残余利益方式は、純資産に、資本に求められる収益を上回る利益の価値を加えて考える方法です。具体的な条件によって計算結果が変わるため、名称だけで自社の株価がいくらになるかは判断できません。
現在の評価は、取得する株主の区分や会社の規模などで方式が異なります。現行制度の計算、検討案の説明、独自の仮定試算を同じものとして比較しないことが大切です。
自社への影響を考えるために、揃えたい資料
まず、手元の株価資料がいつ、誰の取得を前提に計算されたものかを確認します。以前の株価だけが残っていても、株主構成や会社の資産が変わっていれば、その数字だけでは承継の判断ができません。
次に、決算書と申告書、株主名簿、保有資産、借入の資料を揃えます。顧問税理士には「現行制度での評価の前提」「不足している資料」「見直しが進んだ場合に再確認する項目」を分けて相談すると、次に何を準備するかが明確になります。
- 現在の株主と持株数、誰にどの株式を渡す予定か
- 直近と過去数年の決算書・法人税申告書、過去の株価計算資料
- 一時的な利益・損失と、継続して見込める収益の違い
- 土地・有価証券などの保有資産と、会社の借入・保証
- 承継の希望時期と、先代・後継者・家族の意向
評価額と、実際に用意する資金を分けて考える
株式の評価額が、そのまま納税額や売却価格になるわけではありません。相続・贈与の税額には、株式以外の財産や取得する人の状況なども関わります。会社の現預金と、株主個人が納税や株式取得に使える資金も分けて整理します。
税務の試算は税理士と確認し、その結果を経営の計画につなぎます。会社には運転資金、設備投資、借入返済が必要です。承継に伴う支出と将来の事業資金を並べ、会社と後継者の双方が無理なく進められる順序を検討します。
無料診断で確認できることと、専門家に確認すること
whymeの「会社の価値 無料診断」は、相続・贈与や売却の観点から、自社の状況を整理する入口です。入力内容と対応範囲に応じた参考試算であり、すべての会社や株式について評価額を出せるものではありません。個別確認が必要な場合は、その点をご案内します。
評価見直しに関する機能は、仮の条件による独自の試算です。国税庁の最新案の再現、将来の増税額の予測、申告に使える正式評価を提供するものではありません。診断をきっかけに疑問を整理し、具体的な評価・税額・制度の適用は税理士と確認してください。
株式の準備を、経営の引き継ぎまでつなげる
株式を渡す時期だけを決めても、後継者が経営を担える状態になるとは限りません。先代が続ける役割、後継者に渡す判断、幹部との分担、承継後の収益と資金の見通しも必要です。
whymeは、経営者・後継者との対話を通じて現状と課題を整理し、承継計画、後継者育成、現場での実行と振り返りを支えます。税務・法務の判断は専門家の確認を交え、決めたことを誰が、いつ、どの順序で進めるかに落とし込みます。
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