後継者が決まるまで、資金の問題を待たせない

承継の話が進んでいても、給与や仕入れの支払いは止められません。まず直近の現預金と入出金を把握し、いつ資金が不足する可能性があるかを確認します。決算の確定を待たず、実際の資金の動きを見ます。

週次で13週間程度の資金繰りを作成するのは、一つの実務的な方法です。入金の確度や支払期限を区別し、見込みの受注を確定収入として扱わないようにします。必要な相談を先送りしないための材料として使います。

赤字を一括りにせず、商品と仕事に分ける

利益が出ない原因は、価格、仕入れ、人員配置、設備、在庫などで異なります。商品・顧客・拠点ごとに、売上から何が残り、どの費用が発生しているかを確認します。過去の一時的な損失と、日常的な採算の問題も分けます。

仮に一部の商品は利益を生む一方、少量多品種の受注で現場が疲弊しているなら、価格・条件の変更や受注方針が論点になります。これは想定例です。売上の大きさだけで残す事業を決めず、顧客への価値と必要な資源を見ます。

事業の改善と、負債の調整をつなぐ

本業で資金を生める可能性があっても、既存の返済負担で資金が足りない場合があります。反対に、返済を緩めても本業が赤字のままなら、改善は続きません。両方の課題を同じ計画で示します。

価格改定、業務改善、資産の整理、追加資金等の案を比較し、誰が何を実行するかを明確にします。金融支援の内容は協議や条件によるため、返済猶予や債務免除が得られる前提だけで計画を成立させないようにします。

再生と承継の順序は、残せる価値から考える

現経営者のもとで改善してから渡す方法、後継者や第三者と改善を進める方法、事業の一部を引き継ぐ方法などを検討します。担い手、時間、必要資金、顧客と従業員への影響を比べます。

資産や事業を別会社へ移せば負債の問題がなくなるわけではありません。債権者の利益、契約、税務等の確認が不可欠です。関係者への支払い順序や資産移転は自己判断で進めず、専門家を交えて適法な手順を検討します。

早い相談が、比較するための時間をつくる

中小企業活性化協議会は、各都道府県で収益力改善・再生・再チャレンジ等の相談に対応しています。支払いができなくなるまで待たず、数字と課題を持って相談する選択肢があります。支援の内容は状況に応じて確認します。

whymeは、現場と財務の両面から課題を整理し、経営者・後継者・幹部が実行する計画づくりを支援します。後継者には、希望だけでなく負担と改善条件を共有し、引き受けるかを判断できる状態をつくります。

  • 週次の入出金と不足が見込まれる時期
  • 利益を生む事業と赤字の原因
  • 借入・保証・担保・未払金の一覧
  • 改善策、必要資金、実行担当、支援が得られない場合の案